近年多くの企業がサービスのPRに活用するUGCですが、適した商材、適した活用方法が存在するため正しく把握する必要があります。言葉の意味から各企業での取り組みの事例まで詳しく解説いたします。
UGCとは
UGCとは「User Generated Content」の頭文字を取った言葉です。ユーザーが作ったコンテンツで、企業の商品を使った感想をSNSなどで投稿してもらうことを指します。サービスの満足度を拡散してもらえるように、企業側が積極的に取り組んでいます。
UGCが企業で取り入れられている理由
ユーザー側が発信するコンテンツを企業が重要視する理由は、ここ10年で大きく変化したユーザーの行動にあります。
ユーザーが広告を嫌う傾向
webサイトやSNS、アプリ上など現在はどこでもweb広告が掲載されています。その数は増え続けており、ユーザーから煙たがられる存在となっています。単純に企業がプロモーションする広告にユーザーからの関心が無くなっている状況から、ユーザーがユーザーへ影響を与えるコンテンツ(口コミなど)が重視されている流れがあります。
ソーシャルメディアの発展により、ネットユーザーの調べる場所が検索エンジンからSNS、動画、ECサイトへと広がっています。特にInstagramでは商品をレビューする場としても使われています。写真の掲載やハッシュタグでの拡散力、もあることから消費者に商品の情報が届きやすく、購買行動に促す効果も期待されています。企業もこのような投稿を活用し、増やしてもらえるよう様々な工夫をしています。
企業がUGCを取り入れたPR手法の例
UGCを上手に取り入れなければ、本当は企業側が用意したものじゃないの?のように信頼性に欠けてしまうものになります。各社どのような工夫をしているかご紹介します。
Apple
appleはUGCを取り入れたプロモーションが上手な企業として有名です。CMや電車の広告で実際にユーザーが撮った画像や動画を使用しています。生活の中にApple商品を取り組むことをイメージさせて購買意欲を促進させています。
H.I.S.(タビジョ)
旅行代理点のH.I.Sでは、利用者のUGCを増やすため、タビジョというInstagramアカウントを運営しています。2021年4月時点でフォロワー数は8.7万人で、旅行に行きたいという気持ちにさせられる投稿であふれています。Instagramから公式オウンドメディアへ飛べるようになっており、サービスへの導入経路としても構築されています。
CGMとの違い
「CGM」とはブログや掲示板のようなメディアで、一般ユーザーの書き込みによってコンテンツが生成されていくものを指します。Yahoo!知恵袋などが代表的なCGMです。CGMはメディア、UGCはコンテンツと認識しましょう。
UCGを取り入れたマーケティングの効果が大きい商品、小さい商品
UGCにも向き不向きなサービスがあります。向いていないサービスで積極的にUGCを取り入れた施策を打ち出していても効果は見込めません。どんな商品が向いているかについて解説します。
向いているもの:購入・体験を他の人に語りたくなるもの
見極めるポイントとして、購入・体験を他の人に語りたくなるものかが重要です。もちろん悪い意味で他の人に語りたくなるものでは逆効果ですが、購入体験を共有したくなる商品であれば、生まれたUGCからまた別のUGCを生み出すサイクルができます。逆にコンプレックスを刺激する商品(美容整形など)や、あまりにも身近過ぎるもの(一般的な消耗品ティッシュペーパーなど)はUGCに向いていない商品といえます。
まとめ
UGCを集めるために、購入者からレビューをもらう構造を作る工夫が重要になります。レビューを書いてくれたユーザーにクーポンを発行するなどが一般的な手法ですが、サービスによって手法が変わるため吟味が必要です。UGCをどのように活用することがベストかも併せて考えましょう。またUGCを取り入れたマーケティングだけではなく、SEOやweb広告も並行して取り組む必要があります。