サイトエンジンでは、SEOのために作った記事がなかなか上位表示されないという方に、新規記事を制作するペースを少し落として、あいた時間で過去記事をリライトし続けることをおすすめしています。
具体的にどうリライトすれば検索エンジンで評価されるようになるのか、それを紹介していきます。
以下の3つの観点を意識しながら改善します。
- 検索意図の回答となるコンテンツになっているか
- 最後まで読んでもらえるか
- 読んでもらったあとに行動をつながる内容になっているか
万人にとって良いコンテンツはないので、ペルソナや検索キーワードの意図にあわせた情報を提供できているかを考えます。
リライトによって検索順位を上げるだけではなく読者の満足度を上げることにもつながり、結果として以下の指標も改善します。
- 直帰率
- 滞在時間
- 平均ページビュー数
- コンバージョン率(CVR)
すべての施策で、すでに集客に成功している流入が多いページから取り組むのが早く成果を出すためのコツです。影響の大きいページを変更したほうが、変化の幅が大きくなるためです。
タイトルとディスクリプションを書き換える
タイトルとディスクリプションの書き換えは少ない時間で大きな成果を出せるリライトの方法です。書き換えるだけで対象キーワードの順位を改善したり、ほかのサブキーワードでヒットさせたりできます。
いずれも検索結果に表示させる要素で、検索結果でのクリック率にも大きく影響します。順位は変わらなくても、クリック率(CTR)を改善できれば、ページへの流入を大きく増やせます。
順位とクリック率を散布図にして、順位が高いわりにクリック率が低いページを抜き出して改善することをおすすめします。サーチコンソールでページ単位の検索クエリを調べて、クリック数や表示回数が多いのに、タイトルやディスクリプションで使われていないものを足すのが定番かつ確度の高い改善方法です。
もし変更してみて、数値が改善されなければすぐに戻せるように、変更前のタイトルとディスクリプションも保存しておきます。
タイトルとディスクリプションのリライトについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
オウンドメディアの効果検証とタイトルとディスクリプションのリライト方法
クリックされやすいタイトルの付け方は以下を参照してください。
読まれるタイトルとは? 11のテクニック【例文あり】
不足している情報を足す
求められているのに不足している情報を書き足すことは、すぐに実践できる方法です。以下にあるような方法で実施しやすいものから試してください。
- 上位表示をしたいキーワードと、関連したキーワードで検索してみて、上位に表示されているページをたくさん読み、足すと読み手の役に立つ情報を足す
- キーワードに関連して顧客からよく質問されることを書き足す
- Q&AサイトやTwitterなどでそのキーワードを検索してみて、どのような質問や会話がされているかを調べてトピックスを足す
- 商品やサービスを購入した人にインタビューさせてもらって、購入前にどのようなことを調べたかを聞いて書き足す
- 書籍、専門誌などから関連したトピックスを探す
注意していただきたいのは、検索意図とかけ離れた情報をいくら増やしても、意味がないということです。余計な情報が含まれているなら、思い切って削除するか、ページを分割します。
継続して読んでもらうための要素をファーストビューに足す
ページを開いてすぐに読み続ける価値があるのかを判断されます。自分が探している情報がなさそうに感じてすぐに前のページに戻ったり、ブラウザを閉じたりした経験は誰にでも一度はあるのではないでしょうか。
読み続けてもらうためにファーストビューでどのような情報が含まれているか、読むとどのようないいことがあるのかをわかるようにします。
(ページを開いてスクロールせずに閲覧できる部分をファーストビューといいます)
このリライトにより、しっかりと読んでくれる人が増えて、滞在時間や平均ページビュー数やコンバージョン率(CVR)が改善される効果もあります。
データを足す
伝えたいことを補強するデータを足すことで、記事の説得力、信ぴょう性が上がります。自社で保有している顧客の購買傾向や行動データ、アンケートなど、データを収集してグラフや表として追加しましょう。
たとえば、過去に書いたノウハウを自社で実践してみて、その結果のデータが蓄積されたタイミングで、それらを追加するといったことです。
もし自ら収集することが難しれば、引用元を明確にしたうえで、官公庁や大学など信頼できる情報源からデータを探してきて、加工して掲載する方法もあります。「site:go.jp キーワード」とGoogleで検索すれば、政府系のWebサイトからだけ情報を探すことができます。
伝える順番を変える
同じ情報量が含まれているとしても、どのような順番で伝えるかによって読まれやすさは変わります。結論を先に伝えると、最後まで読まれないことが増えて滞在時間に悪影響を及ぼす可能性があるのは事実ですが、前半に特に求められている情報を記載することを推奨します。
すべての文章が次の文章を読んでもらうためのものと考えるのがよいです。
ヒートマップを使って、読まれている箇所を可視化して、読まれている文を上に移動させ、読まれていないものを下に移動もしくは削除するという方法もよく採用されます。
理解を助ける図、イラスト、動画を入れる
同じ情報が含まれている記事でも、伝え方によってわかりやすさは大きく変わります。
図表やイラストや動画などを追加することで視覚的に伝わるようにします。文字だけがずっと並んでいると、読みにくいページと思われて離脱されやすくなってしまいます。
意味を補足するような図やイラストを入れると、より簡単に理解できるようになります。
テキストだけでは伝わりにくい情報のときに特に有効です。たとえば、スポーツの練習方法や体の動かし方などはテキストだけではどうしても伝わりにくく、動画のほうが伝わりやすいでしょう。
たとえば、以下はこのサイトのほかの記事で使った画像の例です。
この理論をテキストだけで説明しても伝わりにくいでしょう。このように画像を使って説明するときでは、理解のしやすさは大きく変わってきます。
デザインを変える
マーカーをつける、文字色を変える、太字にする、文字サイズを変える、見出しや引用の見た目を変える、用語解説するときの背景色を変えるなど、見た目を変える変更は読まれやすさの改善につながります。
簡単な表現に置き換える
わかりにくい箇所を書き換えて簡単な表現にする、専門用語の解説を書き足すなど、誰にでも理解しやすいような内容に変更しましょう。
あなたも含めて社内のメンバーは業界の内側で働いているわけなので、一般の人よりもはるかに詳しいです。そのため、当たり前のように使っている単語や表現が読者には理解できないものである可能性があります。わかりやすさを常に意識しておかないと自然と難しくなってしまいます。
家族や友人、入社したばかりの人など、あなたの書いているテーマにあまり詳しくない人に読んでもらって、意味がわかりにくい箇所を指摘してもらって改善する方法があります。
読んだあとに行動してもらえるようにする
読んでもらったあと、行動を変化させてもらうことがコンテンツの役割です。なので、結論で何をすることを推奨するのかを書くようにします。たとえば、複数の商品を比較する記事があったとすれば、おすすめはこの商品だけど、こういう状況の人にはこちらの商品がよいというような内容です。
読み終わったあとに何をしてもらうのかは常に意識して導線を設計する必要があります。
何かを買ってもらう、アプリをインストールしてもらう、ほかのページに移動してもらう、ユーザー登録してもらう、資料請求してもらう、メルマガ登録してもらう、外部サイトに誘導するなど、いろいろな目的があります。
この目的とコンテンツの内容が合致していないと、誘導しても成果につながりません。
読者の課題を解決して、何かしらの行動変化を起こせるのが成功したコンテンツです。これを目指すと自然と検索エンジンでの順位も改善していきます。
書き手の経験を足す
事実を並べるだけではなくて、書き手の経験を足すと独自性が増すうえに、同じような境遇にある人たちにとって役に立つ内容になります。
たとえばノウハウを説明する記事があったとして、その内容をどのように使って、どう成果を出したのか、そのときどのように感じたのかなどの体験を書き足します。
以下はあなたがいま読んでいるこのサイトの編集担当者がリライトした体験をまとめたものです。
自社メディアのコンテンツをリライトしてみました
サイト内の関連ページへリンク
サイト内の関連したページを探して、それらへのリンクを足します。読み手にとって本当に役に立つと思うような情報に限定してリンクをしましょう。
リンク先のページの内容の一部をそのまま転記しておいて、リンク先に飛ばなくても最低限の情報はわかるようにしておくのが親切です。もし詳しく読みたい人がいたときにリンクを飛べばより深く知ることができるようにします。
サイト外の参考になる情報源にリンク
読者にとって役に立つものであれば、サイト外のページも含めてリンクをします。SEOではハブとなっているページとして評価されます。
ただ、外部サイトへのリンクを貼る本数が多いほどコンバージョン率(CVR)は下がってしまう傾向がありますから、その点には注意が必要です。たとえば、SEOだけを目的にしているわけではなく、広告のランディングページとしても併用しているとすれば、外部へのリンクは獲得単価の高騰につながってしまう可能性があります。
専門家に監修してもらう、インタビューさせてもらう
Googleがコンテンツを評価するときの指標として、E-A-Tというものがあります。以下の略です。
E: Expertise(専門性)
A: Authoritativeness(権威性)
T: Trustworthiness(信頼性)
これらを高めるための方法として、専門家に監修に入ってもらう方法があります。その道で情報を頻繁に投稿しているインフルエンサーや、有資格者などが候補となります。
監修に入ってもらい、情報の間違いを指摘してもらう、読者に伝えるべき点で漏れている内容を足してもらうといった施策をします。
参考: 監修の意味や使い方、参考文献の監修者、本の監修、料理の監修とは?
特にYMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれるような分野で実施されます。
名前、顔写真やプロフィールを記事に記載させてもらうことも有効です。
よくある質問とその回答を足してQ&A構造化マークアップに対応する
よくある質問とその回答を書いて、構造化マークアップに対応しておくと、検索結果で大きく目立つ形で表示されることがあり、クリック率(CTR)の改善に貢献します。
詳しくは以下のGoogleによるページを参照してください。
構造化データを使用して「よくある質問」をマークアップする | Google 検索セントラル | Google Developers
まとめ
新規記事を作成するのと同様にルーティン業務にすることを推奨します。
書き換えたあとはサーチコンソールやGoogleアナリティクスで数字が改善されたかをチェックしましょう。1つの記事を何度も修正するのが大切です。
以下動画やほかの記事でも説明していますので、あわせて参照してください。
最小の労力で最大の効果を上げる記事リライト方法 – YouTube
サイトエンジンではリライトの業務を承ります。リライトしたいコンテンツは大量にあるが手が回らないという方はお声がけください。