「ライターに外注しても、思っていたような記事があがってこない」 「自社運営のサイトに掲載する記事の品質を安定させたい」 「ターゲットの読者に届く記事を作成したい」 といったお悩みはありませんか。 記事執筆のガイドラインとなるレギュレーションの作成は、サイトの質を維持する上でも有効な手段です。ここでは、レギュレーションの目的や作り方などを解説します。オウンドメディアやWebサイトの運営をしている方は、ぜひ参考にしてください。
レギューション(ガイドライン)の作成はどうして必要?
レギュレーションとは、ライターが記事を執筆するときのルールをまとめたものです。ガイドラインとして配布しておくことで、文章のトーン&マナー(トンマナ)や品質が安定します。
レギュレーションには、サイトや記事の目的をはじめ、文字数や見出しの指定、差別用語や盗用の禁止といった最低限のルール、記事のターゲットとなる人物像などが資料としてまとめられています。
画像の選定も依頼するときには、その方法や選定基準が記載される場合もあります。 同一のサイト内で、ある程度、記事の品質やテイストを一定化させることは、ターゲットへの訴求力を高め、目標とする成果を得るために必要です。逆に、質やテイストがバラバラの記事ばかりだと、読者を困惑させてしまうことは想像に難くありません。
もし、レギュレーションがなければ、関係者の間で高い品質の記事のイメージが統一されません。ある人にとってはすごく良い記事なのに、別の人は気に入らないといった好みで良い悪いが判断されるようになってしまいます。また、執筆するライターの力量次第で、記事の品質に差が生じ、校正者ごとに、修正点が違ってくることも考えられるでしょう。 レギュレーションによって、記事の方向性やルールを明らかにすることは、修正にかかる手間を省き、コンテンツの品質を維持する上でも有効と言えます。
Webライティングレギューレーションの作り方のポイントとコツ
Webサイトの目的や執筆ルールが伝わりやすいレギュレーションは、ライターにイメージ通りの記事を作成してもらうために重要です。以下では、レギュレーションの作り方のポイントやコツを挙げていきます。
ターゲット(ペルソナ)の明確化
まずは、ペルソナと呼ばれるターゲット像を明確にしていきます。ペルソナの設定では、年齢や性別、家族構成、職業、年収、趣味のほか、よく見るテレビ番組や雑誌、ソーシャルメディアなど、触れる機会が多いメディアも具体的に決めていきます。 既存の読者や顧客の情報を参考にしたり、今後想定したい読者像を考えてみたりすると、リアリティのあるペルソナとなります。 ペルソナに向けた記事の作成は、ターゲットへの訴求力が高いWebサイトを作ることにもつながります。依頼側の意図を、ライターや校正者に理解してもらう上でも有用です。
関連記事:ペルソナ設定とは?コンテンツマーケティングに必須!作り方とメリット
参考にする情報元を決める
全ての情報収集をライターに任せると、思っていた内容と違う記事があがってくることも考えられます。参考にしてほしい情報元をレギュレーションに組み込むことで、ある程度、記事を方向付けることも可能です。逆に参照にしてほしくないサイトをレギュレーションに記載する方法もあります。 検索で調べられる情報以外にも、取材やインタビューの内容、お客様から企業に寄せられた商品の感想や質問、書籍やパンフレットなどの情報があれば、より説得力のある高品質な記事作成の助けとなります。
SEOコンテンツとしてどのような目的を持つのか
一口にSEOコンテンツと言っても、その目的は異なります。例えば、ページビュー(PV)数のアップや潜在顧客の獲得を目指すもの、購入などのアクションを促すものなどがあります。目的に応じて記事の内容を変化させる必要もあるため、レギュレーションには、SEOライティングの目的も明記しておいてください。
基本的なタグの使い方
Webライティングでは、大見出し、中見出し、小見出しなどの見出しが用いられ、そのサイトによっては、使用する種類や個数が限定されている場合もあります。HTMLにおいて、段落を表すpタグや見出しにつけられるhタグは、頻繁に使われるものです。ライターや校正者にも基本的なタグの使い方を理解しておいてもらえば、サイト運営がよりスムーズになるでしょう。
関連記事:hタグの使い方は?HTMLでの記述やSEO対策になる見出しの順番を解説
blockquote(引用タグ)とは?SEO上の効果と正しい使い方
NGワード
その記事で使用してほしくないNGワードは、レギュレーション内で一覧にまとめておきます。ライターや校正者に注意を促すことができて、修正を減らせます。NGワードには、差別用語や法律に抵触する表現なども含まれます。
表記統一ルール
Webサイト内、もしくは記事内では表記をそろえるのが一般的です。サイトイメージの統一や、読者の混乱を防ぐ目的で行われます。 具体的には、文末を「ですます調」にするか、「である調」にするかに加え、「お客様」と「お客さん」、「子供」と「子ども」といった頻出する単語の使い分け、「事」、「物」などの形式名詞を漢字にするか、ひらがなにするかなどを指定します。 表記に迷った場合には、共同通信社の『記者ハンドブック』や文化庁の常用漢字表も、参考にしてみてください。
レギューションを改訂しながらいいものを作る
レギュレーションは、改訂を加えながら、使い続けていくことが理想です。サイト運営をしていると、その質を維持し、より良いものにするため、変更や新ルールの設定に迫られる場面が出てくるでしょう。出来上がってきた記事を確認しながら、必要に応じて、ブラッシュアップしていってください。 その際には、ライターだけでなく、校正者や記事作成の関係者に、変更内容がしっかりと周知されるように配慮しましょう。
高品質なコンテンツを作成し続けるためには、ガイドラインとなるレギュレーションの存在が欠かせません。記事作成に必要なポイントを押さえたレギュレーションは、修正にかかる手間を省き、イメージ通りのサイトの実現を助けます。サイト作りにレギュレーションを取り入れ、ぜひビジネス拡大の足掛かりに役立ててください。
YouTubeでも解説していますので、あわせて参考にしてください。
レギュレーションと同様に記事品質を安定させるために重要な校正・校閲について以下で解説しています。