301リダイレクトを行う際に「.htaccess」というファイルを作成して、Webサーバーにアップロードする必要があります。
今回は一般的なFTPソフトを使ってWebサーバーに.htaccessファイルをアップロードする方法と、WordPressを使用している方用に、WordPressのプラグイン「redirection」を使用した方法の二つを紹介します。
一般的なアップロード
使うもの
- Webサーバー:WordPressでXFREEという無料のサーバーを仮で使用します。
- FTPソフト: FileZillaというソフトを使います
- .htaccessファイル:既存のものかテキストエディタで作成したものを使用します。
それぞれの使用方法・作成方法を解説していきます。
Webサーバー
自分が使っているサーバーで以下のものを確認します。
- FTPサーバーのホスト名
- FTPサーバーにログインするためのユーザー名
- パスワード
確認方法はサーバーの管理画面か、サーバーを登録した時に届いたメールに載っているので、そちらを確認してください。
FTPソフトのインストール
FTPファイルをインストールする前にFTPというものについて簡単に解説します。FTP(File Transfer Protocol)とはサーバーとクライアント間で、ファイルを送受信する通信の決まりごと(通信プロトコル)です。FPTをコンピューターが認識することで、クライアントとサーバー間のファイルの送受信が実現します。その機能を持つソフトがFTPソフトです。
FPTソフトでできることは主に以下の3つです。
今回は無料で使えるFTPソフト「FileZilla」を使用します。 FileZillaは無料でありながらも優秀で人気があるソフトです。
ダウンロード方法
FileZillaのダウンロードはWindows,Macともにこちらのリンク先から行うことができます。
Windowsの場合、64bit版と32bit版があるので、ご自身のPCのに合わせてダウンロードしてください。bit版の調べ方はこちらを参照してください。
ダウンロードとインストール、初期設定が終わると以下のような画面が開くかと思います。
左側が自分のPC内のファイル、右側がサーバー内のファイルを表示する画面となります。
次にこの右側にサーバー内ファイルを表示させるための接続作業を行います。
FileZillaでPCとサーバーを接続する
FileZillaが開けたら、このソフトを使って自分のPCとサーバーを接続します。
①画像左上のアイコンをクリック
②サイトマネージャーというウィンドウが開くので、新しいサイトをクリックします。
すると、これから FileZillaに登録する新しいサイトの名前を決められるようになるので、自分にとってわかりやすい名前を設定します。
③サイトマネージャーの右側の空欄を埋めます。冒頭にも話した通り、FTPサーバーのホスト名、FTPサーバーにログインするためのユーザー名、パスワードを入力します。右に振ってある数字は以下のように対応しているので、それに沿って入力してください。
- プロトコル:「FTP-ファイル転送プロトコル」をプルダウンで選択
- ホスト:「FTPサーバーのホスト名」を調べて入力
- 暗号化:「明示的なFTP over TLSが必要」をプルダウンで選択
- ログオン タイプ:「通常」をプルダウンで選択
- ユーザー:「FTPサーバーにログインするためのユーザー名」を調べて入力
- パスワード:「FTPサーバーのパスワード」を調べて入力
④「接続」を押して、接続完了です。
以下のような画面になれば成功です。
アップロードor書き換え
今回はWordPressで作成したサンプルサイトを使います。
先述しましたが、FileZillaの見方は左が自分のPC側、右がサーバー側となります。
- ファイルの移動:ファイルをドラッグ&ドロップで完了。この操作はコピーなので、元のファイルは元の場所にそのまま残ることになります。
- 編集:右クリックで「表示/編集」で可能。
お使いのプログラムとファイルの関連付けができていないと「表示/編集」を選択しても、ファイルを編集することができません。また、デフォルト設定であると、テキストエディタはWindowsやMacにあらかじめ備わっているものが開いてしまう可能性があります。
この2つを解決するには設定が必要です。
編集 > 設定 > ファイルの編集 > カスタムエディターを使用 > 参照から使用したいテキストエディタを選択
これでファイルを編集することができます。
今回はサクラエディタで.htaccessファイルを開いてみました。
編集前にバックアップを取る
編集作業に入る前に必ずバックアップを取るようにしてください。
.htaccessファイルはとても大事なファイルなのでアップロードした後に、エラーがあったとき、元に戻せるようにしておきます。
個別のページの301リダイレクト
301リダイレクトとは? サイト移転時の設定方法と302との違いで解説した書き方で301リダイレクトをしてみます。
ルートディレクトリをクリックして、その下に今回使用するディレクトリ「test1」を作ります
その中に「sample1」「sample2」というファイルを作ります。
ファイル名の最後に「.html」という拡張子をつけて保存します。そのあとにテキストエディタで、中身にそれぞれ「サンプル1です。」「サンプル2です。」というように書きます。
更新して確認すると、sample1に書かれた内容が表示されます。このページをsample2というファイルにリダイレクトさせてみましょう。
成功すれば、「sample1」のURLを検索バーに入れて検索すると、「sample2」のページ、「サンプル2です。」が表示されるはずです。
ここから.htaccessファイルを編集していきます。
元からある.htaccessファイルをルートディレクトリに移動させてください。htaccessファイルはそのファイル以下のディレクトリに中に書かれたリダイレクト処理を適応させるので、リダイレクトを適応させたい「sample1」「sample2」より下にあると機能しないためです。
デフォルトでルートディレクトリに.htaccessファイルがおいてあれば、そのままでも大丈夫です。
.htaccessファイルは一番上を改行したところから書き始めます。はじめから記述されているものは書き換えるとページ自体が表示されなくなってしまうことがあるので気を付けてください。
記述する前に、ページが正しく表示されるか確認してみましょう。
「http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample1.html」と「http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample2.html」にアクセスします。
しっかり表示されていますね。
次に.htaccessファイルの一番上にリダイレクト処理を記述します。
こちらの記事を参考にして記述していきます。
今回は「sample1」にアクセスしたら、「sample2」にリダイレクトさせるので、
RewriteEngine on
RewriteRule ^sample1.html$ http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample2.html [L,R=301]
と記述します。
記述したら[Ctrl+S]で保存します。
試しに、http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample1.htmlをURLに入れてみましょう。
すると、URLが一瞬で「http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample2.html」に変更され中身が「サンプル2です」となります。こうなればリダイレクト成功です。
Redirectionを使ったリダイレクト(WordPressのみ)
使うもの
- WordPress
- プラグイン:Redirection
リダイレクト方法
以下の手順でインストールします。
- WordPressをひらき、左の「プラグイン」をクリック
- 「新規追加」をクリック
- 「Redirection」と検索
- 「有効化」をクリック
基本的な設定
①「ツール」から「Redirection」をクリック
②「セットアップを開始」をクリック
③「セットアップを続行」をクリック
リダイレクト処理の記述
①「ツール」から「Redirection」を選択
②「ソースURL」にもとの相対パス「/sample1.html」を入力、「ターゲットURL」にリダイレクト先のURL「http://siteengin.wp.xdomain.jp/test1/sample2.html」を入力
③「転送ルールを追加」を押して、保存が完了すればリダイレクト完了です。
確認方法は、先ほどと同様、検索バーに直接URLを入れて確認します。
まとめ
WordPressを使っている方は、下手に.htaccessファイルをいじるより、Redirectionを使った方が安全です。
また、大規模なサイトだと、.htaccessファイルの書き換えなどは気を付けなければならないので、専門の企業などに依頼することをお勧めします。